お歳暮とは誰に贈る?1回だけはダメ?いつまで?のしの種類と喪中の場合は?

社会人になったり、結婚したりして「大人の階段」を登ると、今まで気にしなくて良かったマナーや習慣が必要になってきたりしますよね。
なんとなく言葉や物は知っていても、詳しい事は分からない...そう気づく事も色々あるかと思います。

そこで、『お歳暮』について、どんな意味があって、誰に贈ればいいのか?いつ贈ればいいのか?注意する点とマナーなどを説明していきます。
 

お歳暮とは誰に贈る?1回だけはダメ?

お歳暮は、日本古来の習わしとして、お正月に神様やご先祖の霊をお迎えするお祭りのお供え物や贈り物が由来と言われています。

親族・親戚の集まりの時に、年越しに必要なお供え物として、主に、塩鮭、塩ぶり、数の子、するめ、もちなどの食料品をを持ち寄ったようです。

今では、お世話になった目上の人に「1年お世話になったお礼」と、「来年もよろしくお願いします」という意味を込めての贈り物=お歳暮を贈る習慣になっています。
しかし意味が多様化しており、同等の立場でも贈り合う場合もあるようです。

贈る場合が多い例として、
・上司(会社によって贈答品禁止などの規約もありますで確認して下さい)
・仲人
・お互いの実家の両親
・恩師、習い事などの先生
・祖父母、親戚
・兄弟
・会社の取引先
・お世話になった人
・友人

などがあげられますが、必ず『贈らなければいけない』と言う決まりのものではありません。
ただし、お世話になったからと言っても、贈ってはいけない相手の人もいます。

・政治家
・公務員
・公立学校の先生(特に利害関係がある場合)

職が上記の人である場合、お歳暮に限らず贈りものをするのは公職選挙法や公務員規定に抵触する可能性があり、禁止されています。
贈った自分だけではなく、受け取った相手にも迷惑をかけてしまうことになりますので、注意しましょう。

お歳暮を初めて贈る場合に、知っておいて頂きたい事として、お歳暮は1回だけ贈る、というものではないという事です。

お歳暮は、『習慣』ですので、1回だけ贈る事は逆に失礼になります。

そこで、贈る人との関係性が「これからも継続して贈るお付き合いのある人」であるのか?という事を確認しておく必要があります。

継続的に贈る相手ではない人に贈り物をする場合は、のし紙を「御礼」や「無地のし」として。

また、お正月1月~7日に渡すのであれば、「お年賀」として贈ると良いでしょう。
では次は、お歳暮を贈る場合の期間と気をつける事を説明します。

お歳暮をいつまでに贈るか?気をつける事は?

正式な時期は、新年の準備を始める12月13日から20日までに贈られたそうです。
(古来の習わしの期間)

しかし一般的には、12月初旬から12月20日頃で、また関東と関西では時期が少し違うと言う説もありますが、年々お歳暮の受付は早くなっていますし、早すぎず遅すぎず年末ギリギリにならない様に遅くても25日までには贈るように心がけましょう。

(相手が会社の場合は、年内ギリギリではなく受取りがしてもらえる営業日内)
また会社関係で贈る場合は、相手の人の役職や贈り先住所に変更がないかを確認をしましょう。

お歳暮のしの種類と相手が喪中の場合

一般的なお歳暮の『のし』は、目安として12月20日までなら、

「お歳暮・御歳暮・お歳暮お伺い・御歳暮御伺(お伺・御伺は目上の人の場合)」

お渡しが12月20日以降になる場合は、

「寒中御見舞・寒中お見舞・寒中お伺・寒中御伺(お伺・御伺は目上の人の場合)」

また、正月に食べてもらいたい贈り物をするなら、年明け~1月7日までは「御年賀・新年のご挨拶・御年始・迎春・賀正」として贈りましょう。

もし、贈る相手の人が喪中の場合でも、贈る事は出来ますが、相手への配慮として初七日までや法要の日は避け、お正月1月~7日の松の内と言われる期間も遠慮し、1月8日~2月4日(立春)頃までに贈る方が良いでしょう。

また、相手が喪中の場合のお歳暮の『のし』は、「寒中御見舞・寒中お見舞・寒中お伺・寒中御伺(お伺・御伺は目上の人の場合)」としたり、表書きをしない場合もありますので、失礼のないように心がけましょう。

お歳暮の渡し方のマナー

正式なマナーは、お歳暮を持って相手のお宅を訪問します。
しかし最近は、略式としてデパートやお店などから送る場合が多くなっています。

送る場合は、品物が届くよりも先に送り状を郵送して、日頃お世話になっていることへのお礼や、お歳暮を送ったということを連絡しておく事がマナーのようです。

万が一贈った品物が届かなかった場合に、連絡がもらえると言う意味も含まれているのかもしれませんね。

まとめ

『お歳暮』は、住む地域や家のしきたり、考え方や捉え方が違えばそれぞれですし、
現代の『お歳暮』は、日ごろお世話になっている方々とのコミュニケーションの1つとして年末の挨拶になっているように思います。

贈る相手に「感謝の気持ち」を形として伝える機会としながらも、相手に対して、相手の負担にならないか?と気遣いも忘れないように心がけましょう。

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